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他人が持っているドメインを購入する方法|所有者の調べ方から、交渉・支払い・移管まで

他人が持っているドメインを購入する方法を、所有者の調べ方、連絡の仕方、交渉、支払い、移管、購入後の設定まで、順を追って解説

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目次
  1. まず確認:本当に、そのドメインが必要か
  2. 他人のドメインを買う3つの方法
  3. 購入の全体の流れ
  4. ステップ1:購入前の準備
  5. ステップ2:現在の所有者を調べる
  6. ステップ3:意思決定できる人に連絡する
  7. ステップ4:価格を交渉する
  8. ステップ5:支払いと、ドメインの移転
  9. 購入にかかる費用の目安
  10. 危険なサインと、手を引くべきとき
  11. 売ってもらえない場合は
  12. 購入後にやること
  13. よくある質問
  14. まとめ

ドメイン取得サービスで、希望のドメインを検索したら、「取得できません」と表示された。ブランド名や、サービス名にぴったりの名前だったのに、すでに誰かに登録されている。そんな経験は、多くの方があるのではないでしょうか。

他人が持っているドメインを購入する

しかし、あきらめるのは、まだ早いかもしれません。すでに登録されているドメインでも、所有者が売ってくれれば、購入できる場合があります。実際に、ドメインの売買は、世界中で日常的に行われており、専用のマーケットや、仲介サービスも存在します。

ただし、通常のドメイン取得と違って、時間もかかり、価格も一定ではなく、取引のリスクにも注意が必要です。この記事では、他人が持っているドメインを購入する方法を、所有者の調べ方、連絡の仕方、交渉、支払い、移管、購入後の設定まで、順を追って解説します。

まず確認:本当に、そのドメインが必要か

購入に進む前に、次の点を確認しておきましょう。

  • そのドメインは、今、使われているか:サイトが運営されていたり、メールが使われていたりする場合、所有者が手放す可能性は低く、価格も高くなりやすい
  • 期限切れが近くないか:更新されずに失効すれば、通常価格で取得できる可能性がある。国内では、失効後に取得できる状態になった時点で、自動的に取得を試みる「バックオーダー」のサービスもある
  • 別のTLDや、少し変えた名前で代用できないか:「.com」がだめでも、「.jp」や、新しいTLD、キーワードの組み合わせで、十分な場合もある(詳しくは、「ドメイン名の決め方」の記事を参照)

それでも、「この名前でなければならない」という場合に、購入を検討することになります。

他人のドメインを買う3つの方法

方法メリットデメリット
売りに出されているドメインを買う(マーケット・オークション)すでに売る意思があり、価格も明示されていることが多い。取引の仕組みが整っている出品されている数が限られ、人気のドメインは高額になりがち
所有者に、直接交渉する安く買える可能性がある。条件を柔軟に決められる。仲介手数料がかからない時間がかかり、返事が来ないこともある。交渉の手間と、リスク管理が必要
ドメインブローカー(代理人)に依頼する交渉のプロに任せられ、成功率が上がりやすい。自分の身元を伏せて進められる手数料がかかる(購入額の10〜20%程度が目安)。進め方を、自分で細かく決めにくい

国内外の主な売買の場

  • 国内:お名前.comの「ドメイン売買サービス」などがあります。お名前.comの会員どうしで、ドメインを売買できるマーケットで、価格交渉や、オークション形式での購入が可能です。出品者の情報は開示されず、売買の契約や、取り消し、保証などは、当事者の責任とされているため、利用規約は事前に確認してください。
  • 海外:GoDaddy Auctions、Sedo、Afternic、Dynadotのマーケットなど、複数のプラットフォームがあります。ドメインブローカーの仲介サービスを提供している会社もあります。

購入の全体の流れ

おおまかな流れは、次のとおりです。

  1. 準備をする:予算、商標、過去の履歴、時間の余裕を確認する
  2. 所有者を調べる:WHOISなどで、現在の所有者や、連絡先を探す
  3. 連絡して、交渉する:意思決定できる人に連絡し、売買の意思や条件を確認する
  4. 支払いと、ドメインの移転を行う:エスクローなど、第三者を通して、安全に進める
  5. 購入後の設定を行う:DNSやメールなどを設定し、運用を始める

目安として、最初の連絡から、移転の完了まで、1〜2か月ほどかかります。相手の返事が遅い場合や、交渉が長引く場合は、さらに時間がかかることもあります。

ステップ1:購入前の準備

予算を決める

「どうしても欲しいから、いくらでも」と考えず、最低額と、上限額を、あらかじめ決めておきましょう。相場を知るには、次のような方法があります。

  • ドメインの査定ツールで、おおよその価値を調べる
  • 同じような名前・長さ・TLDのドメインが、過去にいくらで売買されたかを調べる
  • 売りに出されている、類似のドメインの価格を、確認する

ドメインの価格は、一律ではありません。数万円から、数十万円で取引されるものがある一方、短く、一般的な単語のドメインは、数百万円以上になることもあります。あくまで目安ですが、事前に「この名前に、いくらまで出せるか」を、事業の規模と照らして、判断してください。

商標を確認する

買ったあとで、商標の問題で使えなくなるのが、最も避けたいリスクです。交渉に入る前に、J-PlatPatなどで、商標を確認しましょう。交渉の途中で、商標のトラブルが起きそうだとわかった場合は、お金を払う前に、手を引くのが賢明です。

過去の履歴を確認する

インターネットアーカイブ(Wayback Machine)などで、過去にどんなサイトだったか、スパムなどに使われていなかったかを、調べておきます。詳しくは、「プレミアムドメインとは?」の記事でも解説しています。

代わりの候補を用意する

交渉が、うまくいかない場合に備えて、代わりの候補を、いくつか用意しておきましょう。候補が複数あると、相手の言い値に流されず、冷静に判断できます。

ステップ2:現在の所有者を調べる

WHOISで調べる

ドメインの所有者は、「WHOIS(フーイズ)」という仕組みで、調べられます。電話帳のように、登録者の名前や、連絡先などが、載っている場合があります。当サイトのような、ドメインチェッカーなどのツールでも、登録情報を確認できます。

なお、WHOISでは、過去の所有者の履歴も、あわせて調べておくと、参考になります。所有者が頻繁に変わっているドメインは、転売目的で保有されている可能性があります。

WHOISが非公開の場合

近年は、個人情報を保護するため、多くのドメインで、登録者の名前や住所が非公開になっています。特に、欧州の個人情報保護規則(GDPR)の影響で、ほとんどの情報が伏せられているケースも、多いです。

ただし、非公開でも、あきらめる必要はありません。

  • WHOISに、プライバシー保護用の、転送メールアドレスが表示されている場合、そこにメールを送ると、実際の所有者に、転送されることが多い
  • 一部のレジストラでは、所有者に連絡するための、問い合わせフォームが用意されている
  • ドメインでサイトが運営されているなら、サイトの問い合わせ先や、運営者情報から、連絡できる

ドメインの使われ方を確認する

所有者を探す手がかりとして、ドメインが今、どう使われているかも、調べてみましょう。

  • サイトが公開されているか(企業のサイトか、個人のサイトか、放置されているか)
  • 売りに出されている旨のページ(「このドメインは売り出し中」など)になっていないか
  • ドメインが、投資家の保有する、駐車ページ(広告だけのページ)になっていないか
  • MXレコードが設定され、メールに使われていないか(詳しくは、「MXレコードとは?」の記事を参照)

使われ方がわかれば、所有者の種類(企業、個人、投資家)が推測でき、交渉の進め方も考えやすくなります。

ステップ3:意思決定できる人に連絡する

連絡先がわかったら、売却について決められる人に、連絡が届くかが重要です。

たとえば、中規模以上の企業が所有している場合、サイトの管理担当者や、一般の問い合わせ窓口に送っても、無視される可能性が高いです。代表者や、経営者、ドメインの投資を行っている担当者など、決定権を持つ人に、たどり着くよう、調べてみましょう。

最初の連絡の例文

最初のメールは、丁寧で、簡潔なものにします。予算や、使用目的を、細かく伝える必要はありません。

件名:ドメイン「example.com」についてのお問い合わせ

○○様

突然のご連絡失礼いたします。△△と申します。

貴殿がご登録されている「example.com」について、
ご売却のご意思があるかどうか、お伺いしたくご連絡いたしました。

もしご売却をご検討いただける場合は、
ご希望の条件などをお聞かせいただけますと幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、ご返信をお待ちしております。

△△(氏名/会社名)
連絡先

自分の身元を、最初は伏せたい場合や、交渉に不安がある場合は、ドメインブローカーに、代理で連絡してもらう方法もあります。

ステップ4:価格を交渉する

最初に価格を言わないほうが、有利になりやすい

ドメインの交渉では、「先に価格を提示したほうが、不利になりやすい」という考え方が、よく知られています。まずは、「売る意思があるか」「いくらなら手放すか」を、相手に尋ねるところから、始めましょう。

ただし、これは絶対のルールではありません。相手が「あなたの提示額を教えてほしい」と返してきた場合は、下限に近い、現実的な金額を、根拠とともに提示するのが自然です。

交渉のコツ

  • 事前に決めた上限額を超えない
  • 相場の根拠(類似ドメインの売買事例など)を持って、話す
  • 攻撃的な言葉や、極端な値切りは避け、丁寧なやりとりを、心がける
  • 焦っている様子を見せない(急いでいるとわかると、価格が上がりやすい)
  • 断られても、状況は変わり得るため、時間をおいて、再度連絡してみる

ステップ5:支払いと、ドメインの移転

必ず、第三者(エスクロー)を通す

金額が合意できたら、支払いと、ドメインの引き渡しに入ります。ここで最も大切なのは、個人間で直接お金をやり取りせず、第三者を通すことです。

「エスクロー」とは、売り手と買い手の間に、中立な第三者が入り、代金を一時的に預かる仕組みです。Escrow.comなどが、代表的なサービスです。

段階内容
1. 合意売買価格と、条件を確定させる
2. 入金買い手が、エスクローに代金を支払う
3. 移転売り手が、ドメインを、買い手に移転する
4. 確認買い手が、ドメインを受け取ったことを、確認する
5. 支払いエスクローが、売り手に代金を支払う

これにより、「お金を払ったのに、ドメインが届かない」「ドメインを渡したのに、お金が支払われない」といった、リスクを避けられます。エスクローの利用を、拒否する売り手には、注意が必要です。また、エスクローを装った偽サイトもあるため、公式サイトのURLを、自分で確認してから、利用しましょう。

ドメインの移転方法

移転には、主に2つの方法があります。

  • 同じレジストラ内での、アカウント間の移動:売り手と買い手が、同じサービスを使っている場合に、ドメインの所有者を変更する方法
  • レジストラ間の移管:別のドメイン取得サービスに、ドメインの管理を移す方法。売り手が「認証コード(Auth Code)」を発行し、買い手が、移管先のサービスで、そのコードを使って、手続きをする

移管には、登録直後や、移管直後の制限期間などが、設けられている場合があります。また、移管の際には、通常、有効期限が1年延長され、その分の費用がかかります。移管先を選ぶときは、「安いドメインはどこで取る?」の記事も、参考にしてください。

購入にかかる費用の目安

項目目安
ドメイン本体の購入価格数万円〜数百万円以上(ドメインの価値による)
ブローカーの手数料購入額の10〜20%程度。最低手数料が、設定されていることもある
エスクローの手数料サービスや、取引額によって異なる。買い手・売り手のどちらが負担するか、事前に合意しておく
移管・更新の費用移管先のレジストラの料金(通常、1年分の更新を含む)
為替・送金手数料海外の取引では、ドル建てが多く、為替や、送金の手数料がかかる

金額は、ドメインや、サービスによって、大きく変わります。表の数値は、あくまで目安として、実際の見積もりを確認してください。

危険なサインと、手を引くべきとき

次のような場合は、取引を、見直すか、中止することを、検討しましょう。

  • 所有者であることを、確認できない:売り手が、本当にそのドメインの管理者か、確認できない
  • エスクローの利用を、拒否する:第三者を挟むことに、強く抵抗する
  • 価格が、相場を大きく超えている:査定や、類似の売買事例と比べて、あまりに高い
  • 商標の問題が、判明した:購入後に、使えなくなるおそれがある
  • 極端に、急かしてくる:「今日中に決めないと、他に売る」などと、冷静な判断を妨げようとする
  • 不自然に、個人情報や、パスワードを求めてくる

所有者であることを確認する方法

売り手が、本当にそのドメインを管理しているかは、次のような方法で、確認できます。

  • WHOISに表示されている、連絡先のメールアドレスから、返信してもらう
  • 買い手が指定した、ランダムな文字列を、ドメインのTXTレコードに、追加してもらう(DNSを操作できるのは、管理者だけのため、有力な確認になる)
  • 購入の際の領収書などの、証拠書類を見せてもらう

TXTレコードの確認は、当サイトのようなドメインチェッカーで、簡単にできます。詳しくは、「DNSレコード」に関する記事を参照してください。

売ってもらえない場合は

他人が正当に所有しているドメインを、強制的に買い取ることは、できません。所有者が、売る意思を持たない場合は、あきらめるしか、ありません。

例外として、次のようなケースでは、紛争処理の手続きを、利用できる場合があります。

  • 自分が、その名前の商標権を持っていて、
  • 相手が、不正な目的(悪意)で、そのドメインを登録・使用している

この場合は、国際的な紛争処理の仕組み(UDRP)や、「.jp」ドメインなら、JPドメイン名紛争処理方針(JP-DRP)に基づいて、申し立てができます。ただし、商標の権利がなければ、利用できませんし、「悪意」の証明も必要です。専門家に相談しながら、進める必要があります。

買えない場合の代替案

  • 別のTLDや、名前の組み合わせで、空いているドメインを探す
  • 期限切れを待つ、または、バックオーダーを利用する
  • 時間をおいて、再度、所有者に連絡してみる

購入後にやること

ドメインを、自分のアカウントに移したら、次の設定を確認しましょう。

  • ネームサーバーと、DNSレコードの設定:AレコードやCNAMEレコード、MXレコード、TXTレコードなどを、必要に応じて設定する(詳しくは、各レコードの解説記事を参照)
  • TTLの設定:変更を、速やかに反映させたい場合は、短めに設定する。反映に時間がかかる仕組みは、「ドメインの反映はなぜ時間がかかる?」の記事を参照
  • Whoisプライバシー保護の設定:個人情報の公開を防ぐ
  • 自動更新の設定:更新忘れによる失効を防ぐ
  • SSL証明書と、CAAレコード:HTTPSでサイトを公開する場合の、設定を確認する
  • 以前の所有者の設定が残っていないか:古いDNSレコードや、メールの設定などが、そのまま残っていないかを、点検する

よくある質問

買いたいドメインの所有者が、見つからない場合は?

WHOISが非公開でも、転送用メールアドレスや、問い合わせフォームが使える場合があります。それでも連絡がつかない場合は、ドメインブローカーに依頼する方法もあります。

ドメインブローカーは、使うべきですか?

交渉に慣れていない場合や、時間がない場合、所有者の身元を、特定しにくい場合には、有力な選択肢です。ただし、手数料がかかるため、自分で交渉する場合との、費用対効果を比べましょう。

交渉は、メールだけで進められますか?

はい、ほとんどの場合、メールで進められます。合意した内容は、必ず文面(メールなど)で、残しておきましょう。

個人でも、買えますか?

はい、買えます。ただし、金額が大きい場合は、エスクローなどを使い、取引の安全性を確保してください。

買ったあとに、トラブルが起きたらどうなりますか?

エスクローを使っていれば、代金の支払いと、ドメインの移転が、確実に行われる範囲で、保護されます。ただし、購入後の商標トラブルなどは、防げないため、事前の確認が大切です。

まとめ

他人が持っているドメインを、購入する方法について、要点を整理します。

  • 「取得できません」と表示されても、所有者が売ってくれれば、購入できる場合がある
  • 方法は、マーケット・オークション、直接交渉、ドメインブローカーの3つ
  • 準備として、予算、商標、過去の履歴を、確認し、代わりの候補も用意する
  • 所有者は、WHOISなどで調べ、意思決定できる人に、連絡する
  • 最初に、自分から価格を出さず、売る意思と希望価格を、相手に尋ねる
  • 支払いは、エスクローなどの第三者を通し、個人間で直接やり取りしない
  • 所有者の確認には、TXTレコードの追加など、DNSを使った方法も有効
  • 強制的に、買い取ることはできない。商標権者の紛争処理は、例外的な手段
  • 購入後は、DNSやメール、更新の設定を、点検する

時間はかかりますが、手順を踏んで、慎重に進めれば、理想のドメインを、手に入れられる可能性があります。ドメインの登録情報や、DNSの状態、現在の使われ方は、ドメインチェッカーなどのツールで、調べられます。購入を検討する際は、ぜひ活用してください。