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LLCとは?意味・仕組み・メリット・デメリットをわかりやすく解説【米国LLCと日本の合同会社の違いも】

プレミアムドメインの基本的な意味、3つの種類、価格の目安、日本での買い方、購入前に確認すべきポイントまでを、初心者の方にもわかりやすく解説

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目次
  1. LLCとは
  2. LLCの仕組み
  3. 損益は、メンバーに「パススルー」される
  4. LLCの主な特徴
  5. 所有者の柔軟性
  6. 運営形態を選べる
  7. 内部ルールを自由に決められる
  8. LLCのメリット・デメリット
  9. LLCの種類
  10. 米国でLLCを設立する流れ
  11. 設立後に必要なこと
  12. LLCの税金の考え方(米国)
  13. 日本の「合同会社」との違い
  14. 日本や海外に住む人が、米国LLCを持つ場合の注意点
  15. 米国の税務上の申告義務(Form 5472)
  16. 実質的所有者情報(BOI)の報告
  17. 日本での税務上の扱い
  18. LLCが向いているケース・向かないケース
  19. 向いているケース
  20. 向かないケース
  21. LLCについてよくある誤解
  22. よくある質問
  23. LLCとは、日本の合同会社のことですか?
  24. LLCと株式会社の一番の違いは何ですか?
  25. LLCは、1人でも設立できますか?
  26. 米国LLCは、米国に住んでいなくても設立できますか?
  27. LLCに名前を付けるとき、注意点はありますか?
  28. まとめ

「LLCを設立する」「LLCで登記する」といった言葉を、ビジネスの場面で見聞きする機会が増えています。ところが、「LLCとは結局何なのか」「株式会社とはどう違うのか」「日本の合同会社と同じなのか」と聞かれると、正確に説明できる方は多くありません。

LLCは、事業を始めるときの、法人の形態(法的な仕組み)の1つです。特に、米国では、フリーランスや小規模事業、副業、ネットビジネスなど、幅広い場面で使われています。一方、日本にも、「LLC」の名前で呼ばれる、合同会社があるため、混同されやすい言葉でもあります。

この記事では、LLCの定義と仕組みを中心に、特徴、メリット・デメリット、種類、設立の流れ、税金の考え方、日本の合同会社との違い、外国に住む人が米国LLCを持つときの注意点まで、順を追って解説します。

LLCとは

LLC(Limited Liability Company)とは、出資者(オーナー)が、会社の債務に対して、原則として、出資した範囲でしか責任を負わない(有限責任)うえに、運営や課税の面で、柔軟な選択ができる、法人の形態です。日本語では、「有限責任会社」と訳されることもあります。

LLCは、もともと米国の各州法にもとづく制度で、次の2つの特徴を、併せ持つ点が、大きな魅力とされています。

  • 株式会社のように、個人の財産と事業の財産を、分けられる(有限責任)
  • 個人事業やパートナーシップのように、事業の利益を、オーナーの所得として扱える(パススルー課税)

なお、LLCは、“Limited Liability Company” の略です。“Corporation”(株式会社)ではない点が、名前にも表れています。

LLCの仕組み

LLCは、オーナー個人とは別の、独立した法的な主体(法人格を持つ存在)として、扱われます。オーナーは、一般に「メンバー」と呼ばれ、LLCは、次のようなことを、自らの名前で行えます。

  • 財産や資産を持つ
  • 契約を結ぶ
  • 事業上の債務や、訴訟に対して、責任を負う

つまり、事業でトラブルが起きて、債務が発生した場合でも、その責任は、基本的に、LLC自体が負い、メンバー個人の財産(自宅や預貯金など)まで、直ちに及ぶことはありません。

損益は、メンバーに「パススルー」される

米国のLLCでは、税金の扱いが、株式会社とは大きく異なります。標準的な設定では、LLC自体が、法人税を払うのではなく、利益も損失も、そのままメンバーに帰属し、メンバーが、自分の所得として申告する仕組み(パススルー課税)になっています。

株式会社(米国のC法人)の場合は、会社が利益に課税され、さらに、株主への配当にも課税される「二重課税」が、問題になります。LLCは、この二重課税を、避けやすい形態です。

LLCの主な特徴

所有者の柔軟性

LLCのメンバーには、個人だけでなく、法人や、他のLLCも、なれます。人数の制限も、基本的には、ありません。1人で持つ「単独メンバーLLC」も、2人以上で持つ「複数メンバーLLC」も、可能です。

運営形態を選べる

LLCの運営は、大きく2つの方式から、選べます。

方式内容
メンバー管理型(member-managed)オーナー自身が、経営を担う。小規模な事業向き
マネージャー管理型(manager-managed)選任されたマネージャー(オーナー以外でも可)が、経営を担う。出資だけするオーナーがいる場合などに向く

内部ルールを自由に決められる

LLCの内部ルール(出資比率、議決権、利益の分配方法、脱退・承継の扱いなど)は、「オペレーティング・アグリーメント(運営契約書)」で、定めます。株式会社のように、取締役会や株主総会を設ける必要が、基本的にないため、手続きが軽いのも特徴です。

LLCのメリット・デメリット

内容
メリット個人の財産を、事業のリスクから分けられる(有限責任)
二重課税を避けやすく、税務上の選択肢が広い
運営や意思決定の自由度が高く、手続きが軽い
株式会社に比べ、設立や維持の手間が、少ないことが多い
デメリット州ごとにルールが異なり、設立費用や、年次の手続きが必要
事業の利益に、自営業税(社会保障税など)がかかる場合がある
州によっては、メンバーの脱退などで、事業の継続に影響が出ることがある
ベンチャーキャピタルからの資金調達などでは、株式会社(C法人)のほうが、好まれる場合がある

LLCの種類

一口にLLCといっても、目的や、事業の形によって、いくつかの種類があります。

種類特徴
単独メンバーLLCオーナーが1人。個人事業主が、個人の財産と事業を分けたいときなどに向く
複数メンバーLLCオーナーが2人以上。運営契約書で、役割や分配を、細かく決める
専門職LLC(PLLC)医師、弁護士などの、資格を持つ専門職向け。州の規制に沿った形態
シリーズLLC1つのLLCの下で、複数の「シリーズ」に、資産と責任を分けられる。認めている州は限られる
L3C(低収益LLC)社会的な目的を持つ事業向けの、特別な形態。認めている州は限られる
州外(フォーリン)LLC設立した州とは別の州で、事業を行うLLC。事業を行う州で、別途登録が必要になる場合がある

米国でLLCを設立する流れ

手順や費用は、州によって異なりますが、おおまかな流れは、次のとおりです。

  1. 設立する州を選ぶ:事業を行う州や、費用、年次の手続き、州法の内容などを、考慮して決める
  2. 名称を決める:州の規則に沿った、他と重複しない名前にする。名前の中に、「LLC」などの表示が、必要
  3. 登録代理人(Registered Agent)を決める:法的な書類などを、会社に代わって受け取る窓口。個人でも、専門の業者でも可
  4. 設立書類を、州に提出する:多くの州で、「Articles of Organization」などと呼ばれる書類を、州の担当機関に提出し、所定の手数料を支払う
  5. 運営契約書を作成する:法律で必須とは限らないが、特に複数メンバーの場合は、作成が強く勧められる
  6. EIN(雇用者番号)を取得する:米国の国税庁(IRS)から取得する、税務上の番号
  7. 必要な許認可を取得する:事業内容や場所に応じて、連邦・州・市のライセンスなどが必要になることがある

設立後に必要なこと

設立して終わりではなく、次のような対応が、継続的に必要です。

  • 州への年次報告と、それに伴う手数料や税の支払い
  • 財務記録などの整理・保管
  • 運営契約書に沿った運営

これらを怠ると、州から、LLCの状態が「良好でない」と扱われ、最悪の場合、解散させられる可能性もあります。

LLCの税金の考え方(米国)

米国のLLCの税務は、メンバーの数や、選択によって、次のように変わります。

LLCの形標準の課税上の扱い
単独メンバーLLC個人事業と同様に扱われる(LLCとは別に課税されない)。米国の税務では、「無視される事業体(disregarded entity)」とも呼ばれる
複数メンバーLLCパートナーシップ(組合)として扱われ、損益がメンバーに配分される
法人課税を選択したLLC所定の届出により、S法人(S Corporation)またはC法人(C Corporation)として課税されるよう、選択できる

法人課税を選択しても、法的にはLLCのままです。ただし、S法人は、株主の要件などが決められており、米国の非居住者は、S法人を選択できません。また、C法人を選ぶと、二重課税の対象になります。

どの方式が有利かは、利益の規模や、報酬の受け取り方などによって、変わります。判断には、専門的な知識が必要なため、税理士などに、相談しましょう。

日本の「合同会社」との違い

日本にも、英語名を「LLC」とする、合同会社という会社形態があります。2006年の会社法の施行で、米国のLLCを参考に、導入された制度です。名前は似ていますが、法的な根拠や、税金の扱いが、異なります。

項目米国のLLC日本の合同会社
根拠各州の州法日本の会社法
有限責任ありあり(出資者全員が有限責任)
課税標準ではパススルー(選択も可能)法人として課税される
設立費用(目安)州によって異なる登録免許税が最低6万円。定款の認証は不要
内部ルール運営契約書で自由に決められる定款で自由に決められる

日本の合同会社は、株式会社に比べて設立費用が安く(株式会社は、登録免許税が最低15万円で、さらに定款の認証が必要)、経営の自由度も高いため、小規模事業やフリーランスの法人化などで、選ばれています。ただし、法人として課税される点は、米国のLLCとの、大きな違いです。

日本や海外に住む人が、米国LLCを持つ場合の注意点

米国のLLCは、多くの州で、米国に住んでいない人でも、設立できます。そのため、日本などの海外に住む人が、オンラインのビジネスなどのために、米国LLCを設立するケースも、よく見られます。ただし、次のような点には、注意が必要です。

米国の税務上の申告義務(Form 5472)

外国人(非居住者)が、単独メンバーLLCを持つ場合、米国の税務上、Form 5472と、簡易的なForm 1120を、毎年提出する義務があります。2017年以降の課税年度から適用されている決まりです。

この義務は、LLCに収入がなくても、事業活動をしていなくても、生じるとされています。たとえば、オーナーが、自分のLLCに資金を入れる(出資する)だけでも、報告が必要な取引にあたる場合があります。提出を怠ったり、内容が不完全だったりすると、1件につき2万5,000ドルの、高額な罰則が課されるおそれがあります。設立後は、この点を、必ず確認しましょう。

実質的所有者情報(BOI)の報告

米国では、企業の実質的な所有者を、政府に報告させる制度(企業透明化法)が、導入されました。ただし、2025年3月の暫定的な最終規則により、米国内で設立されたLLCなどは、報告の対象外とされました。今後、規則が見直される可能性もあるため、最新の情報を確認してください。

日本での税務上の扱い

米国LLCを、日本に住んでいる人が持つ場合、日本の税務上の扱いが、どうなるかは、個別の状況によって、変わり得ます。米国での課税と、日本での課税の、両方を考える必要があるため、日本の税理士など、国際税務に詳しい専門家に、事前に相談することを、強くおすすめします。

LLCが向いているケース・向かないケース

向いているケース

  • 個人事業や副業で、収入が増え、責任リスクを分けたくなった
  • 複数人で事業を始め、運営ルールを、柔軟に決めたい
  • 不動産などの資産を、個人の財産と分けて保有したい
  • 会社の形を、なるべくシンプルに保ちたい

向かないケース

  • ベンチャーキャピタルからの、大規模な出資を受けたい、または株式の上場を目指している(この場合は、株式会社/C法人のほうが、適していることが多い)
  • 事業の規模がまだ小さく、試しに始めたい段階(この場合は、個人事業のままで、十分なこともある)
  • 税務や法務の手続きを、引き受ける余裕や、専門家に頼る予算がない

LLCについてよくある誤解

誤解1:LLCは、小さな事業のためだけの形態だ
実際には、個人事業から、大規模な事業まで、さまざまな規模で使われています。

誤解2:LLCは、手続きや決まりごとが、まったくいらない
株式会社より軽いですが、州への年次報告、記録の保管、運営契約書の遵守など、最低限の管理は必要です。

誤解3:LLCなら、あらゆる責任から守られる
事業上の債務からは、守られる場合が多いですが、オーナー自身の不正行為や、個人的な保証、法律違反などについては、責任を負うことがあります。

誤解4:LLCは、投資家を集められない
株式会社に比べて制約はありますが、持分(メンバーシップ・インタレスト)を発行することで、出資を受けることも可能です。

誤解5:LLCの設立は、複雑で高額だ
一般に、株式会社より、簡単で費用も少なく済むことが多いですが、州によって、費用や手続きは大きく違います。

よくある質問

LLCとは、日本の合同会社のことですか?

日本で「LLC」と言った場合、多くは、合同会社を指します。ただし、米国のLLCは、米国の州法にもとづく、別の制度です。名前は似ていますが、課税の扱いなどが、異なります。

LLCと株式会社の一番の違いは何ですか?

米国では、税金の扱いが、大きな違いです。LLCは、標準ではパススルー課税で、株式会社(C法人)は、会社と株主の両方に課税される可能性があります。日本では、合同会社も、株式会社も、法人として課税される点は同じで、設立費用や、内部ルールの自由度が、主な違いになります。

LLCは、1人でも設立できますか?

はい、できます。オーナーが1人の、単独メンバーLLCは、個人事業主が、事業を法人化する方法として、よく使われます。

米国LLCは、米国に住んでいなくても設立できますか?

多くの州で、設立できます。ただし、設立後の税務上の申告義務(Form 5472など)や、日本での税務の扱いに、注意が必要です。専門家への相談を、おすすめします。

LLCに名前を付けるとき、注意点はありますか?

州の規則に沿って、他のLLCと重複しない名前にする必要があります。また、名前の中に、「LLC」などの表示を、含めることが、一般的に求められます。

まとめ

LLCについて、要点を整理します。

  • LLCは、有限責任と、柔軟な運営・課税を併せ持つ、法人の形態である
  • 米国のLLCは、標準ではパススルー課税で、二重課税を避けやすい
  • 単独・複数メンバーのほか、専門職LLCや、シリーズLLCなどの種類がある
  • 設立には、州の選択、登録代理人、設立書類の提出、EINの取得などが必要
  • 日本の合同会社は、名前は似ているが、法人として課税される点などが異なる
  • 外国に住む人が、単独メンバーの米国LLCを持つ場合、Form 5472の提出義務に、特に注意する
  • 日本での税務上の扱いも含め、設立前に、専門家へ相談する

LLCは、使い方次第で、事業の安全性や、運営の柔軟性を高められる、有力な選択肢です。一方で、州や国が変われば、ルールも変わるため、自分の状況に合った形を、慎重に選んでください。

※この記事は、一般的な情報の提供を目的としており、個別の法務・税務のアドバイスではありません。設立や申告の際は、弁護士、税理士などの専門家に、ご相談ください。